ロコモはロコモティブシンドローム(運動器症候群)の略称です。
病気ではないのですが、年齢とともに立ったり座ったり、歩くことがつらくなる状態を指します。放っておくと、要介護、寝たきりになる可能性があります。ロコモは、高齢化や運動不足によって、足腰の筋力やバランス力が低下して起こります。さらに骨粗しょう症や脊柱管狭窄症、変形性膝関節症などの運動器の障害が加わるとロコモが進んでしまいます。
高齢化人口減少の進む日本ではロコモの防止はたいへん重要な国民的課題です。
ロコモがどのくらい進んでいるかを判断するのが「ロコモ度テスト」です。立ち上がりテスト、2ステップテスト、ロコモ25があります。転倒しないように注意して行って下さい。
背骨には脊髄が通るトンネルがあります。脊柱管狭窄症とはこの脊柱管が狭くなって脊髄が圧迫され、腰の痛みや脚のしびれなどの症状を起こすものです。
長い時間歩くと症状がひどくなり、しばらく休むとまた歩けるようになる、間欠性跛行(かんけつせいはこう)が典型的な症状です。
この病気では腰痛はあまり強くなく、安静にしている時にはほとんど症状はありませんが、背筋を伸ばして立っていたり長く歩くと、ふとももや膝から下にしびれや痛みが出て歩きづらくなります。しかし、すこし前かがみになったり、腰かけたりするとしびれや痛みは軽減されます。進行すると、下肢の力が落ちたり、肛門周囲のほてりや尿の出が悪くなったり漏れることもあります。